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「――んっ……うう」  アラーム音が鳴る。ベッドの上で芹澤のことを抱きしめながらまどろんでいた、午前二時。流星群を逃さないようにかけていたアラームが、俺たちをまどろみから引きずり出す。 「ん、芹澤、どした?」  俺がベッドから出ようとすると、芹澤が少し残念そうな顔をする。もしかして実は星に興味ないかなって思ってひやっとしたけれど、聞いてみれば芹澤は顔を赤くした。 「外、いきたくない?」 「……ううん、いく」 「……もっと俺とこうしていたかった?」 「……」  ベッドの中で抱きしめ合って、俺がときおり芹澤の頭とか耳にキスをしたりして。そんないちゃいちゃを、芹澤はもっとしていたかったらしい。口元を隠しながら恥ずかしそうにこくんと頷く。 「……あとで、いっぱいしよ」 「……ん、」  こくこく。頷く芹澤は犯罪級に可愛い。俺が芹澤のあまりの可愛さに頭を抱えたくなりつつも冷静を装っていれば、芹澤ももそりと布団からはい出てきた。 「でも、星も、見る」 「ああ、いこうぜ」 「……ん、こんな夜中に誰かと外に行くの、初めて」  俺の腕にきゅっと抱きついてきた芹澤の瞳が、きらきらと輝いていた。流星群を見るのは初めてなのかもしれない。わくわくとしているのがバシバシと伝わってきて、本当に可愛いなあって思う。 「……いこっか」 「……うん」  他の部屋では、家族が寝ている。音をたてないように俺たちは、家をこっそり抜け出した。

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