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「――芹澤くん」
放課後。どうしても彼のことが気になってしまった俺は、帰ろうとしている彼に声をかけてみた。彼は俺を見るなり即座に目をそらして逃げようとしていてちょっとショックを受けたけれど、めげないで彼を捕まえる。
「一緒に帰らない?」
「……なんで」
「……え、えーと、方向一緒でしょ?」
「……」
彼は俺と一緒に帰ることを心底嫌がっている風だった。これはもはや俺のやっていることが迷惑行為になっている可能性もある。あんまり付きまとうのも良くないかと思ったけれど、どうしても彼と話してみたい。
彼の隣を着いていく形で、俺はほとんど無理やり彼と一緒に帰ることにした。
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