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やがて鬼となる母と魄と名付けられた息子との徒然なる日々――【秋の月】

「んっ……ああっ……い、いく……いきますっ……!!乳首だけで……いくっ……!!」 びくっ……びく、びくっ…… と、腰を震わせながら――蛇のようにしつこい魔獣が如く三人の男らによって、強制的にいかされてしまった。暫くその余韻が残り、情けなぬくも三人の魔獣達に向けて、びくん、びくんと尻を律動させてしまい、息を荒くし肩を上下させながらぐったりと俯けになっている私へと近づいてくると、忌まわしき爺でもなく黄蝶と呼ばれていた双子の兄の方でもなく、双子の弟の胡蝶が父親譲りの高圧的な表情を浮かべながら――私の顎をぐいっと掴むと己の顔の近くへと無理やり引き寄せてきた。 「……てめえ、よいな……御父上が気に入るのも無理はねえ――どうだ、いずれ俺様の妾となるのは……そうすりゃ……一生、金に苦労しねえぜ?無論、てめえの餓鬼とやらも……苦労せずにすむ。どうせ、夫と父親である現王から見捨てられてんだろ――てめえら親子はよ……!?」 「ん……っ……んむっ……はっ……」 「……ぐっ……て、てめえ――何を……しやがる!!?」 存在さえも惨めになり涙ぐむ私の気持ちなど、お構い無しに有無をいわさず、強引に舌同士を絡めたり吸い付いたりする深い口吸いをしてくる自己中で忌々しい胡蝶の舌にがりっ……と歯を立てて噛み付いてやった。 ――ばしっ……!! しかし、そのせいで激昂した胡蝶によって勢いよく頬を叩かれた私は畳の上に倒れてしまう。そして、尚も私の頬を叩こうとして床に倒れてしまった体を引き上げようと身を屈める胡蝶にこう囁きかけてやるのだ。 「いずれ……おまえの妾になると約束するくらいなら――私はこの場で舌を噛みきって自害してやります。私は本気ですよ……世間知らずのお坊ちゃん――」 「……っ……そうか、分かった……そんなら、お前はこれから俺様の性奴隷だ――これに着替えろ……言っとくが、断ったらお前の大事な大事な餓鬼に危害を加えさせてやるからな……」 と、怒りと悔しさを露骨に表しながら――胡蝶はちらり、と父親である爺と兄である黄蝶を一瞥する。二人は――あからさまに興を削がれたといった感じで侮蔑の表情を胡蝶へと向けていた。 ――ぱさっ…… それを挽回するためなのかは分からないが、忌々しそうに私に向けて胡蝶が放り投げてきた物を目にして血の気が引いてしまうような心地になってしまった。 ――それは、男性のものよりも薄い生地で出来ている女物の公務衣で普段は男人禁制である【妃宮】でしか見られない着物だ。 しかも、所々――丸穴が故意に開けられていたり、鋏で引き裂かれていたりと細工がされているのが一目見ただけで分かる。 おぞましき此奴らが、私をいたぶり尽くす今宵の為に周到なる用意をしていた何よりの証拠なのだ。

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