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第6話 もどかしい。
「空と結弦はどこまでいったの?」
空の頭の中では、雪兎の問がぐるぐる回っていた。そんな質問をするということは、雪兎と志希は最後まではしていないんだろう。
もちろん、空と結弦はとっくに卒業していた。最後にしたのは2日前だ。今もまだ鮮明に覚えている。
「……………っ、はぁ……………」
結弦の部屋。結弦の匂い。結弦の体温。ベットの上で組み敷かれる空。とろんととろけた表情は、普段見せる凛々しい面影を残しつつも色気のある、なんとも淫らなものだった。
「ん……………空、今日いつもより感じてない?キスだけで、こんなにとろけて」
「ふっ、ん……………そんなこと、ない」
深い口づけの間に交わされる言葉。実際、結弦の言うとおり空はいつもより敏感だった。綺麗な結弦の瞳に見つめられるだけで身体が熱くなる。
結弦は、綺麗だ。志希と同じ部活で、エースを努めているその身体はしなやかで。少し跳ねた髪はその高身長に似合わず可愛いい。整った顔、長い指先が空の身体を求めて触れてくる。
「結弦、もう、下……………触って……………」
「……………。やっぱり、今日の空は変だよ」
そう、変なのだ。そんなの自分が一番わかっている。普段空からおねだりするのとなんてない。
結弦は鎖骨らへんにキスを落としながら、空の蜜部に指を這わせた。滴る蜜が垂れて、濡れている。
「こんなに蜜垂らしちゃって……………そんなに欲しい?」
「ん……………っ!あっ!」
充血する空のモノの先っぽをきゅっと押してやる。さらに蜜が溢れ、いやらしく結弦の手を濡らしていった。
その手で、いきなり指が何本かはいってくる。
「ちょっ……………っ!!」
中を探る指はバラバラに動き、わざと気持ちいいとこを焦らす。結弦が唇を舐めた。その姿がカッコイイというか、男らしくて、中が締まった。
そんな時、結弦の携帯が鳴る。彼はすぐに消したが、空は相手が誰なのか見えてしまう。
ななみ
性格もまあよし、スタイルもよくて顔も悪くない。そんな結弦はモテる。モテるとわかっていながら空は何故か腹がたった。
上に乗っていた結弦を押し倒して、上にまたがる。
「空……………?」
「黙ってろ」
すでに固く反り返っている結弦の上に、蜜部を当てがう。先っぽがひくひくしていた。何をしようとしているのかわかったのだろう。結弦は驚いて起き上がろうとした。
「空!……………っ、あぁ!」
「は、ああっ!んんっ……………」
結弦が起き上がる前に、一気に腰を下ろす。急な刺激に二人の腰が跳ねた。おかげでさらに深くまで突き刺さって気持ち良さが増す。
快楽に溺れ、身体中が痺れる。それでも空の腰は止まらなかった。前後左右に擦り付けるように、上下に深く。自分でも激しいと思うくらいに動く。もっと奥、もっと奥へ。結弦しかしらない場所へと空は導いていく。
「ふっ……………空、もしかしてっ……………妬いた?」
「っ!!……………ちが、あぁっ、んん!」
さらに空の中が締まった。まるでそうだよ、とでも言うように。耐えられなくなった結弦は、起き上がり下から突き上げた。
一段と高い声が響く。
「今の……………よかった?」
「は、あっ……………変、に……………なる」
気持ち良すぎてうまく言葉にできていない空。その潤んだ瞳からほろりと生理的な涙が溢れる。その姿に欲情したのか、空の中で結弦のはぐんと大きくなった。
「今のは……………空が悪いっ!」
「ああっ!?」
今まで一番奥深いところへ入り込んでくる。二人はそこで欲を吐き出した。ゴムは、つけていない。結弦の欲が空の中を満たしていく。それが空の絶頂を高めた。
お互い、荒く呼吸をしながらまた唇を重ねる。確かめ合うように何度も舌を絡ませた。
……………認めたくない。
空ほそう思った。結弦が女の人に取られるのが怖い。いつか自分は捨てられてしまうのではないか。所詮は男同士。本能には抗えないものだ。
そして、結弦を離したくないと思う程に空は積極的になってしまうのだ。醜い嫉妬、独占欲。それを嫌う自分と、結弦を必要以上に求める自分。重なり合うずれた気持ちがあって、もどかしくてしかたなかった。
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