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第9話 壊れる。

 パタン、と後ろで扉がしまった。結局四人は同士にチェクイン。部屋は隣。なんてことだ、と雪兎は頭を悩ませていた。 「雪兎、」 「何?んっ……………」  振り返ると同時に志希はキスを落した。 それは昨日と違って貪るような口付けだった。それでも愛着は忘れない。まるで溢れる落ちようとする雫さえも絡め取るような、激しいキスだった。  激しいキスは独占欲の現れだ。そんなようなことを聞いたことがあるな。雪兎はそんなことをぼんやりとする頭で考えていた。 「ふっ……………ん……………キス、昨日よりも上手くなったんじゃない?」 「んっ……………そう?」 「あっ………ん……………ん?て、うわぁ!?」  いきなり雪兎の体が持ち上がる。志希が抱きかかえたのだ。騒ぐ雪兎を無視してそのままベットへ。  そして服のボタンを外し、手を滑らせていった。ずっとキスはしたまま。掻き回すように激しいと思ったら、いきなり優しく丁寧になったり。 「本当に童貞……………?」 「昨日雪兎がしてくれたことをそのままアレンジしてやってるだけだ」  ぶっきらぼうに答える志希だが、それでもどれだけ大切に扱っているのかがわかる。鎖骨に甘噛みをして、突起を弾いたり吸ったりして。脇腹をなぞったり。  雪兎はどろどろに溶かされていった。膨らんだそれがもっと、と主張する。それを見た志希がもういいと判断したのだろう。自分のモノをあてがった。 「え……………ちょっと、そのまま挿れるつもり?」 「ん?そうだけど……………」 「無理無理!壊れるから!」 「?」 「慣らさずには無理!裂けるよ!」 「……………そうなのか?」  そうか、こいつ童貞だった。しょうがない。雪兎は自分の指を口に含み濡らし、さらに滑るように垂れる蜜も拭い取って蜜部を愛着し始めた。 「んっ……………」  辺りをなぞって、馴染ませて柔らかくしてから指を入れる。まずは一本。前立腺付近をやわやわと触っていく。 「んっ、あ……………っ……………」  もう一本増やして、広げるようにしていく。それをじっと見つめていた志希。そんなに見られるのも恥ずかしい。  彼は何を思ったのか、指を追加した。 「うわっ!?くっ……………三本はっ……………キツイって……………んぁ」  自分の指と志希の指が中で蠢く。ぎちぎちの中では常に前立腺が刺激されているという状態になっていた。腰が跳ねて揺れる。声が漏れて漏れて、思わず空いてる手で抑えるほどたった。  志希はさらに胸の突起を口に含んで、コロコロと転がす。もう片方の手で雪兎のモノを擦って、絶頂へと促した。 「あぁん、ダメ、志希っ……………それ、ダメだって…………ばっ……………んぁ、は、ああっ!!」   中では指をこれでもかというほど締め付け、背中を仰け反らして、雪兎は快楽に負けた。白濁液がパタパタと飛び散る。  快楽に溺れ震える雪兎を抱きしめた志希は、とても満足そうな顔をしていた。

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