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第11話 我慢するけど。

「ん……………ふぁ……………」 「んっ……………」  志希と雪兎と一緒に入った結弦と空。シャワーを浴びた二人はベットの上で深い口づけを交わしていた。  とろけるように甘いキス。結弦は空の感じるところを順番に攻めていった。その時、 「無理無理!壊れるから!」 「?」 「慣らさずには無理!裂けるよ!」  お隣から叫び声が聞こえる。ピシッと二人は固まった。そしてゆっくり目を合わせて、吹き出す。 「あいつら静かにできないのかよ」 「ほーんと、なんであの組み合わせなのか不思議」  ケラケラと笑うと、結弦はサラリと空の髪を撫でた。くすぐったいような、でも安心するような。無意識に頭を結弦の手に擦りつけていた。  空は可愛い。男前な顔をしているけれど、照れたときや恥ずかしがる表情はたまらない。短いツンとした髪にキスをすれば、空は胸に顔を埋めてくる。結弦は空をゆっくりと押し倒した。 「空……………」 「んっ……………ぁ……………!」  軽く鎖骨に吸い付く。赤くなった印は多分すぐに消えてしまうだろう。でもマーキングにかわりわない。  背中の背骨にそって舌を這わせたら腰が跳ね、後ろから耳を噛むと甘い声が漏れる。そっと前のモノに触れると、腰が妖しく揺れる。  先っぽ、裏、そして後ろ。両方弄ると空はとても可愛く鳴く。なのに今日は違う。必死に枕を噛んで声を抑えている。 「もしかして空、志希と雪兎に声を聞かれるのが嫌なの?」 「だって……恥ずかしいだろ…………んぁっ!?」  その答えと同時に前立腺を強く押す。声を我慢するなんて可愛らしいけど、結弦は逆に見せびらかしたかった。  指を抜くと、わざと勢いよく結弦は自分のモノを挿れた。空は気持ちよぎて、上手く声が出ない。 「っ……………っ……………!」 「空……………そんなに締めない……………でっ」 「だって……………ふっ……………あ……………」  いつも以上に締まる中。持っていかれそうだ。先にイっちゃうかも。そんなことを思いながら結弦は動き始めた。 「は……………ぁ……………んっ……………」 「声我慢してるのに、そんなけ漏れるって……………隣に二人がいてっ……………興奮、してる?」 「んっ違っ……………んんっ……………!」  明らかに中が締まる。空は素直だ。そんなにキツく締められて、淫らな表情と色気満載の声を聞かされて。いつもより一段と結弦の腰が速く動く。 「あっ、ゆ、ゆずっ……………ん、んぁあ!!」 「ふっ、くっ……………うっぁ!!」  ドクンと脈打つ。快楽が襲いかかってきて、二人はそのまま果てた。絶頂が絶頂を呼び起こして、ほぼ同時にイク二人。  空は糸の切れた操り人形みたいにクタリとなった。そんな彼に優しくキスをする。空はへにゃっと安心しきった表情で笑うのだった。

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