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第15話

※ ※ ※ 「夜の桜もいいんやが___やはり、この白い花もいいもんやな……おかげで、こうして水もしたたる麗しき王妃様と花見も出来る事となったやき……さあ、善きかな__善きかな。満開の朝鮮朝顔の花の香りの中での酒盛りは極上やなぁ……」 「……っ…………こ、この__下衆術師が……尹需を__いったい何処に隠したのですか……っ……!?」 半開きとなったままの格子戸の隙間から尚も甘く濃厚な香りが漂う。そんな中、強引に魔千寿の寝所へと連れ戻されて畳の上に押し倒された魄は、そのまま弄り甲斐のある玩具を見つけたといわんばかりに愉快げな微笑みを浮かべている黄蝶や花蝶によって身に纏っていた着物を乱暴に脱がされて___尚且つ、象牙のように白く滑らかな肌を赤い荒縄で亀甲縛りにされてしまう。 そんな危機的状況にも関わらず、冷たい空気に晒されたせいか__或いは、他に別の理由があるのか__桜の花のような魄の桃色の乳首はぴん、と尖りきってしまっている。 ぴちょん、ぴちゃっ………… 「……っ……あっ……ん……」 その喧しい口を今すぐに閉じろ、と言いたげにニヤリと意地悪い微笑みを浮かべた魔千寿は手に持っていた盃を少し傾ける。その途端に盃に入っていた酒が二、三滴__尖りきってしまっていた魄の乳首に流れ落ちた。 少しの間は、びくん、びくんと___魚のように身を震わせる魄の様を意地悪く見つめていた魔千寿だったが、ふと、その直後に露にした彼の恍惚そうな表情を目の当たりにすると居ても立ってもいられなくなり、ことりと盃を置くと___そのまま身を屈めて、おもむろに魄の厭らしく濡れた乳首にむしゃぶり付くのだった。

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