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第6話(R18)

「それでは、これより被験者番号S-01の強制快楽開発の手術(オペ)を開始します。斎藤先生、胸部だけ見えるようドレープを捲ってください」  言葉にすると、些か間が抜けた台詞ではあるが、瀬川は眉1つ、頬1つ動かすことなく言い放った。その言葉を皮切りに斎藤は「はいよ」と診察台へ張りつけられ、狼狽えている丸居にかけられていた緑のドレープを胸部まで捲る。  画面上には丸居青年の平らな胸部へとついた控え目な2つの乳首が強調された。勿論、衣服はおろか下着1枚に至るまで剥ぎ取られていて、身に着けていなかった。 「な……なにを……」  と、強いライトの光に、弄ったことはないですという初物のような乳首が曝され、丸居青年は小さく呟いた。  だが、斎藤からも、佐伯からも、場を仕切っている瀬川からも。答えなどなかった。 「ぁああっ!」  真宮はバーから自分の部屋のあるアパートへ戻ると、布団を入る間もなく、寝ていた。  しかし、寝返りか、何かの動作の拍子に枕元に置かれていたテレビのリモコンが押されたのだろう。真宮の意思とは別にテレビの電源は入れられ、プレイヤーに入れられたままになっていたDVDを再生した。 「わぁ、びびったーしかも、深夜なのに少し音も大きくなってるし……」  突然、就寝中に響いた青年の喘ぎ声に真宮はまどろんだ様子はなかったが、やはり、寝起きでやや思考がついていかないのか、そんな事を呟きながら、ゆっくりとした操作でリモコンのマイナスと描かれたボタンを押す。  音量が絞られたテレビの画面には真宮が愛観してやまない丸居という青年が3人の白衣を着た男達に抵抗する自由さえ奪われて、犯される作品が映っていた。 「い、いあぁ……ふぅぅっ……」  今は丸居青年の温かそうな人肌に触れている金属製の摂氏が冷たく光っている。場面はちょうど前戯で眼鏡をかけた瀬川という男が丸居の硬くとがった乳首を無鉤摂子で摘んで、強制快楽開発をしているところだった。 「瀬川くーん。あんまり丸居くんをいじめないでくださーい」  そんな事を言い出したのは画面の中の人物ではなく、真宮だった。  真宮はこの作品を何度となく見ていた。真宮が先程、口にした台詞が画面上でも繰り返されると、今度はその台詞を発した斉藤というハードなツイストパーマが印象的な男が丸居の口にペニスを銜えさせる。 「ぶっ、うぅ……」  画面いっぱいに丸居の唇が映った。歪みきり、苦しいのか、押し入れられた斎藤のペニスを吐き出そうとする。だが、 「おっと逃げんなよ」  斎藤は片手で丸居の頭部の自由を奪って、精を吐き出した。 「ぅう……う……ぐっ!!」  丸居の細められた目が少し潤み、飲み込むことができなかった体液は唾液と涙へ混じって、台へ、その次は床へ垂れていった。  その後、しばらくはその瀬川と斉藤の二人が嬲っていて、佐伯がそれを見ているという構図なのだが、真宮は佐伯が割りと好きだった。確かに、普段と別の用途で用いられる摂子や注射器で嬲られるのも羞恥を煽られるし、頭部の自由を奪われて、無理矢理、口内を犯されるというのも背筋がぞくぞくはする。だが、 「もう寝よう。1週間後には約束がある……」  真宮は思わず、立ち上がりそうになってしまったペニスに言い聞かせるように呟くと、DVDを停止させた。それに続けて、テレビの電源を切る。今度はリモコンを枕元ではなく、サイドテーブルへ置いた。

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