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第14話(R18)

 ベルトが切れた右脚をバタバタと振り、丸居は抵抗する。だが、度重ねる凌辱にもはや残りの拘束を解いて、立ち上がって、逃走する。そんな体力は残っていなかった。  丸居は部屋へと再び画面の中へと戻ってきた斎藤と瀬川にそれぞれ両腕と右脚を大きく開いたまま掴まれ、拘束される。 「もう、やめ……うんっ、ぅんっ……」  冷たそうな診察台の上で肩や腹、腰を。揺らして、最後の最後の力を振り絞り制止を口にしている丸居にまた無影灯が容赦なく、下肢を照らした。 「結構出しましたからね。少し拭き取っておきましょう」  腕の方ではなく、右脚を拘束する瀬川は白衣から布のようなものを取り出した。丹念ではあるが、わざと刺激するようにいやらしく……そんな手つきで丸居の汗や精液を拭っていく。 「あぁ、ン……うぅぅぅン……!」 「綺麗にしているだけなのに、本当にはしたない被験者だ」 「本当にはしたないですね、先生」  丸居の嬌声に、瀬川が揶揄するように言うと、斎藤はふざけて敬語で言う。すると、佐伯の声がする。 「おいおい、2人でそんなに苛めるなって。まだまだへそを曲げられると困るだろ?」  佐伯はズボンの前立ての部分だけを寛げ、佐伯の勃起したペニスも頭上の強い光に照らされる。佐伯の痩せた体型を考えると、やはりそれ程は太くないが、長さがあるように見える。 「いや……来ない……こない、で」 「言っただろ?」  佐伯は優しく語りかけると、指で丸居のアヌスを開き、自身のペニスを捻じ込む。筋肉で押し返さそうにながらも、前立腺とS字結腸を目指す。 「あぁ……うぅ……」 「君の躰の奥の奥までっ」 「うぅ……うぅ……」 「快楽が開発されるまでっ」 「してあげるよ」  画面の中で行われる青年達の淫らな行為はまだまだ続いている。  若気の至りとは言え、村井は佐伯のペニスに前立腺を犯され、S字結腸を突かれるという自身の痴態に眩暈がしそうだった。 「随分、懐かしいものを見ているんだね。村井……いや、丸居くんと呼んだ方が良いかな?」 「あぁ、沖縄から戻ってきてたんですか?」  村井はリモコンのボタンを数回押すと、画面は真っ暗になった。  真っ黒な画面には10年前の、22歳の自分達ではなく、32歳になってしまった自分達が映る。 「いや、沖縄はその前で、ソウル経由でハワイの方へ行ってたのよ。ついでに九州の方から飛びましょうって……飛びましょうじゃねぇよ」 「ふーん、店の方に顔を出せば良かったのに……」  村井は店での紳士的な態度とは違い、男の話を適当に流すと、ロックグラスに氷を入れた。店では出さない安物のウィスキーを注ぐ。そして、画面の中で佐伯と呼ばれていた男に渡す。  男は「ピスタチオはないの?」と聞くと、村井はもう1杯、ウィスキーをロックで作りながら用意していた言葉をバーテンダーモードで返した。 「貴方よりも素敵なお客様が来られたのでね。その方に差し上げました……佐伯さん?」  佐伯、というのは男の本当の名前ではない。  すると、村井に佐伯と呼ばれた男は「もしかして浮気?」と笑った。 「さぁ、ご想像にお任せしますよ」  村井は佐伯と呼んだ男の首に腕を回した。男はそれに対して、またふっと笑うと、村井の細い腰を引き寄せてキスをした。

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