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千尋とモーニング2
こちらの学食も俺のイメージとは違って広くてキレイだ。
物珍しげにキョロキョロしてたら、入れ違いに食堂を出ようとしてた生徒にトンっとぶつかってしまった。
「あ、すみません」
「大丈……おっ!」
「お?」
俺の顔を見た生徒が目をぱかっと開いて、「お!」と言った後、俺の後ろを見て「ひっ!?」と言って、そそくさと出て行った。
「ひ?」
振り返れば、高槻先輩。
「ほら、席に座ろうか」
「はい」
先輩あんた、今ドス黒いオーラ出てなかった? 気のせいかしら?
とりあえず高槻先輩と席に座って注文する。
朝から食堂まで来る生徒は少ないらしく空いていた。だいたいが朝練を終えた運動部らしい。
朝食を食べながら、高槻先輩が食堂のシステムとか、いろいろと説明してくれる。
中二階の席は生徒会役員専用だから上がらないようにと言われた。
「生徒会の奴らには近付くんじゃないぞ」
「なんでですか?」
「……面倒な奴らだからな。特に最近は。いいか? 千尋」
高槻先輩は俺のコト、千尋って呼ぶことにしたらしい。女名だから嫌なんだけど。
「はぁ」
変なの。
山田太郎時代の生徒会長って、まんま「ちびま◯子ちゃん」の「ズバリそうでしょう!」って言ってたキャラそっくりだったなぁ。
面倒くさいっていうからには、あれに輪をかけてウザいキャラなのかも。
───近付かんとこ。
朝食を食べ終えて、高槻先輩に職員室まで送ってもらってから別れた。
帰りは寮まで送るから、一人で帰らないようにって念を押されて。
なんなの? 過保護なの? 兄貴なの?
……危ないって、何が??
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