21 / 306
千尋とホスト教師1
職員室で担任と対面した訳なのだが……
なにコイツ? ほんとに教師!?
茶髪に白メッシュを入れてツンツン立たせた髪に、ピアスがジャラジャラ。
極め付けは青いカラコンだ。
ネクタイはせず、シャツのボタンを開けて着崩している。
どっから見てもホストだろ!?
だっせぇ! 超ダセェ。アンタ、大人でしょうが!
その格好が許されるのは、ヤリチンサークルの大学生までですよ!!
しかし顔だけは整っていて、イケメンだった。背も180越えで高いし。(ムカつく)
「お前が有栖川千尋かぁ?」
担任の要 京一 は、上から下まで舐めるように俺を見た。
「ふぅん。なかなか可愛いじゃねえか」
少女漫画みたいに顎をクイっと上げられて、キスされるんじゃないかって距離まで顔を近付けられた。
「分からない事があったら、俺を頼れよ……手取り足取り教えてやるぜ」
顎クイされてプルプル震えている俺に、要先生がニヤリと笑った。
「なんだ? 震えてんのか。初心だな」
───無理だ! もう無理だ!!
そのキメ顔が止 めになって、俺は大爆笑してしまった。
ともだちにシェアしよう!