62 / 306

千尋と神回避終了のお知らせ1

俺は平野にメールした。 どうにか説得して、夜に平野の部屋に行く約束をした。 さて、今度は高槻先輩だ。 最初の一週間は帰りも一緒だったけど、高槻先輩は忙しいから申し訳ないし、今日から別で帰るよう説得したとこだったんだよなぁ。 美村と園田と一緒に帰るからって。 一応、今夜は園田の部屋に勉強教えてもらいに行くってことにしてる。 だって、最初に生徒会関連に関わるなって言ったの高槻先輩だしね。 絶対反対するわ。 高槻先輩にはメールよりも直接言っといた方がいいよな。 園田の部屋に行くからちょっとだけ遅くなるって伝えるために、俺は放課後の風紀室に向かった。 ……のだが、迷った。 「ここ、どこ?」 人っ子ひとりいないし。まずいなぁ。 鞄もスマホも教室に置いてきた。 美村たちが待っててくれるから、ささっと行ってこようと思ったんだよね。 俺はとりあえず歩いて、エレベーターを見つけた。 よっしゃ。まずは原点回帰だ。 一階に戻れば、だいたい大丈夫と思う。 その時───── 大きな物音がして、驚いて振り返ると一人の生徒が廊下で倒れていた。 「おい! 大丈夫か!?」 俺は慌てて走りよった。

ともだちにシェアしよう!