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千尋と変装とエロ本1

俺は風紀室を出て、教室に戻った。 「おかえり~。遅かったねぇ」 放課後の教室には美村と園田の二人だけだった。 「ごめん。待たせて」 俺の顔を見て、園田が心配そうに聞いてきた。 「どうしたの? 高槻先輩に何か言われた?」 「いや。ちょっと。神回避の力を失っちゃったみたいで……」 「「えっ?」」 俺は二人に生徒会長と遭遇しちゃった話をした。 もちろんエレベーターに挟みまくったことも。 美村はゲラゲラ腹抱えて笑ってた。 園田はいつになく瞳を輝かせていた。 「いや~、アリスちゃん。やっぱり神降りてきてるよぉ。なんで生徒会長をエレベーターのドアに挟んじゃうのぉ! やっば! 笑う~」 「目覚めた生徒会長が有栖川くんを探すに1票! 顔も知らない生徒が気になって仕方ない生徒会長。すれ違いながら、二人は……」 「園田。美村。顔見られてないし、ノーカンだ! ノーカン」 俺は話を切り上げて、三人で寮へと帰る。 平野の部屋には20時頃に行く予定だから、アリバイ作りも兼ねて、園田の部屋で三人で晩ご飯を食べることにした。 寮の食堂でテイクアウトすることにする。 俺は気合いを入れてトンカツ弁当。 美村は焼き肉弁当。園田はオムライスだ。 園田の同室者の田町って奴もちょうど帰ってきたので、四人でご飯を食べた。 田町とは初対面だったんだけど 「ああ! 1-Bの! 眠り姫!! 美人!」と、めっちゃ指差された。 唖然とする俺に美村が言った。 「ね。言ったでしょ。アリスちゃんは自分で思ってるよりも有名人だって」 うーん。 平野の部屋は隣の建物なんだけど こりゃあ変装しなくちゃダメかな?

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