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千尋と「山田、タイキックー!」2

「御影委員長って、総合格闘技の道場かなんかに通ってて、あんまり強いから道場破りかなんか始めちゃって、それでも物足りず族潰しかなんかやってたらしいんだ」 「園田。『~かなんか』が多すぎだ。信憑性薄いわ!」 「でも実際、やんちゃな生徒に鉄拳制裁やっちゃってるしねぇ」 俺は、ハタと今朝の委員長の言葉を思い出す。 俺も高槻も手が出るって言ってなかったっけ? 「じゃあ、高槻先輩は?」 そう聞いたとき、向こうからバタバタと走る音が聞こえて騒がしくなった。 「!?」 ちょっとヤンチャな感じの生徒がこっちに走ってきた。 何かから逃げているようで、焦って何にもないところで躓いて転んだ。 慌てて起き上がった背後に 「あっ」 高槻先輩が追いついた。 「ゲェっ! 高槻!」 「逃げるな!」 ズパァア─────ン!! 超き気持ちイイ音で、高槻先輩のキックがヤンチャ君の尻に決まった。 超気持ちよく、ヤンチャ君が吹っ飛んだ。

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