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千尋とシャワーと謎の金髪男4
「な、なに!?」
「僕を知らないんですか?」
「えっ? どっかで会った? 初対面でしょ!?」
そいつは怪訝そうな顔で俺を見てる。
なんなんだよ?
ハタと俺は思い出す。
入学初日に保健室で俺の寝込みを襲った奴は金髪だった。
ゾワワっと鳥肌が立つ。
「このっ! 離せよっ!」
俺は暴れるが、強い力で掴まれ引き剥がせない。
「何なんだよ! あんた!! 離せっ!」
「大人しくしなさい。君、名前は?」
体に巻いたタオルがパサっと落ちた。
俺の体を見てそいつが息を呑み、拘束する力が緩んだ。
今だ!!
「死ね! 変態!!」
「うぐッッ!!」
俺はそいつの股間をタオルの上から、思い切り蹴った。
うずくまってる隙に、落ちたタオルをひっ掴んで急いで逃げ出した。
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