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御影と瀧山4
「委員長! こいつっ! 変態セクハラ男ですよ!」
俺は慌てて、委員長を呼んだ。
「………君、いい度胸してるね」
「えっ?」
委員長が慌てて出てきた。俺を庇うように、間に立った。
「瀧山」
「だから、名前とクラスを聞いただけなのに、その子に蹴られたんですよ。君、そうでしょう?」
「え?………あ」
そう言われてみればそうかも。
でも、めっちゃ怖かった。
委員長はそんな俺とそいつを見て
「瀧山。さっさと出て行け。次は無いと思え」
「怖い怖い。族潰しは品が無いね」
そいつは小馬鹿にしたように笑って、俺と委員長の横を通り抜けた。
すれ違いざまに
「また会おう。ジャジャ馬君」
低く囁かれてゾクッとした。
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