125 / 306
胸の傷痕とエロス1
金髪変態男はスタスタと歩いてった。
「委員長。あの外人、知ってるの?」
「………ああ。生徒会の副会長だ」
「ええ!?」
「瀧山千里(たきやま せんり)だ。外人じゃなくて、ハーフな。お前、碌でもない奴に目ぇつけられたぞ」
「えええ!?」
何それ!? 超怖いんですけど。
俺が目を白黒させてると、委員長が俺の頭をくしゃりと撫でた。
「奴に手は出させねぇから、心配するな」
俺は委員長を激しく頼もしく感じた。
委員長の手が頭から頬、そしてスルリと胸へと下がった。
「あ」
軽く胸の手術痕に触れた。
「………痛々しいな」
「あ~。でも、痛いことないですよ。とっくに治ってるし」
こっちはフェイクだしね。俺はヘラっと笑ってみせる。
「お前はなぁ、もうちっと甘え上手になれ」
「え?」
委員長がため息混じりに言った。
「わぁ!」
がっしりと逞しい腕に抱き締められた。
「素直に守られとけ」
またぁ?
なんなの最近。
風紀では俺を守るのブームなわけ?
ともだちにシェアしよう!