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胸の傷痕とエロス1

金髪変態男はスタスタと歩いてった。 「委員長。あの外人、知ってるの?」 「………ああ。生徒会の副会長だ」 「ええ!?」 「瀧山千里(たきやま せんり)だ。外人じゃなくて、ハーフな。お前、碌でもない奴に目ぇつけられたぞ」 「えええ!?」 何それ!? 超怖いんですけど。 俺が目を白黒させてると、委員長が俺の頭をくしゃりと撫でた。 「奴に手は出させねぇから、心配するな」 俺は委員長を激しく頼もしく感じた。 委員長の手が頭から頬、そしてスルリと胸へと下がった。 「あ」 軽く胸の手術痕に触れた。 「………痛々しいな」 「あ~。でも、痛いことないですよ。とっくに治ってるし」 こっちはフェイクだしね。俺はヘラっと笑ってみせる。 「お前はなぁ、もうちっと甘え上手になれ」 「え?」 委員長がため息混じりに言った。 「わぁ!」 がっしりと逞しい腕に抱き締められた。 「素直に守られとけ」 またぁ? なんなの最近。 風紀では俺を守るのブームなわけ?

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