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千尋とナウシカ兄さんと絆創膏2

授業中だから、誰もいない寮への道をトボトボ歩いてると 「あ」 遠目にナウシカ兄さんが歩いてるのが見えた。 ナウシカ兄さんもサボりか。てゆうか生徒会書記なんだっけ。 名前なんだっけ………忘れた。 俺は関わりたくなくて、くるりと踵を返してコンビニに向かって歩いた。 トボトボ歩いてたら、ポンと肩に手を置かれて、ビクッとして振り返ったらナウシカ兄さんだ。 走ったのか、少し息が上がってる。 「あの。今ちょっとアレなんで、ほっといてもらえますか」 そう言うと、少し眉を顰めて俺の手を引いた。 「ちょっと!」 ナウシカ兄さんはコンビニの前で俺を待たせて、何か買って出てきた。 そして再び俺の手を引いて歩き出す。 「………」 俺はため息を吐いて、大人しくついてった。 委員長に怒られそ。 でも、なんでだろう。 あんなことがあったばっかりなのに、同じ生徒会のナウシカ兄さんについてくなんて。 ちょっとバカになってんのかな。

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