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キスマークとキスマーク4[side 御影]
[side 御影]
不自然な首筋の絆創膏を剥がす。くっきりとキスマークがついていた。
………難波の奴。
だが、姫にも腹が立つ。あれだけ自覚しろ、気をつけろと言い聞かせたのに、簡単に難波なんかに痕を付けさせやがって。
「ペナルティだ。お姫様」
体に分からせるか。
「え………や、あ!」
キスマークの上から唇を当てて、首筋を強く吸った。
俺の体の下で、華奢な体がビクリと跳ねた。
「い、やだ………ぁ!」
もがく体をやんわり抑え込んだ。頭を抱えて、逃さず吸い上げる。細い腰がビクリと 反った。
「………ッ!!」
唇を離して、首筋を見る。さっきよりも濃く、赤く、白い肌が染まった。
これで俺のマーキングになった。
姫は俺の体の下で、フッフッと短い呼吸を繰り返している。
たまらなくなって、再び唇を吸いつかせた。
ぴったりと密着させて、熱い舌でヌルヌルと舐め回す。
「………あ!」
華奢な体がビクビクと震えた。
………感じやすいな。
どうにか引き剥がそうと、両手で押してくるが、力が全然足りていない。
そんな抵抗は男を煽るだけだ。
現に俺は煽られている。
「い、やだってば………ぁあ! 委員長!」
甘い悲鳴のような声にゾクっとした。
俺は少し焦って首筋から顔を上げて、いつものように笑って言った。
「お仕置きだ。これに懲りたら、俺の言う事はちゃんと聞け」
「最悪………やりすぎですってば」
タチの悪い冗談だと思ったようで、姫がぐったりと脱力した。
正直、ヤバかった。
もう少しで火がつくところだった。
姫の上から退いて、座りなおした。
その時、ノックも無くドアが開き高槻が入ってきた。
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