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高槻先輩とトム・ヤム・クン5
「ん………」
あー、めっちゃ寝てた。
「んん?」
あれ? 誰かを下敷きにして寝てるみたいだ。寝起きの頭でぼんやりと見下ろせば、俺の下にいるのは高槻先輩だ。
ソファの上で高槻先輩に抱っこされて寝てたみたいだけど………
どうしてこうなった?
高槻先輩はソファの肘置きを枕にして、片脚は反対の肘置きに引っ掛け、もう一方の脚は床に下ろして寝てる。
俺はうつ伏せで高槻先輩を敷布団にしていて、ソファから落ちないようにか、高槻先輩の腕の輪っかの中にすっぽり収まっている。
そっと起き上がろうとするけど、高槻先輩の腕にがっちりホールドされていて、抜け出せそうにない。
「はぁ。まったく」
俺はため息をついて、高槻先輩の寝顔を見つめた。
相変わらず整ったイケメンだ。ただし、残念なイケメンだよなぁ。
高槻先輩は時々、暴走するみたいだ。
それ以外は良い先輩なんだけどなぁ。
気持ち良さそうに寝てる高槻先輩を見ていたら、俺もまた眠くなった。
高槻先輩のムエタイ胸筋を枕に二度寝をしたのだった。
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