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千尋とブラックサンダー会長3

首にはガーゼを貼って、謎の湿疹って言っといた。先生にちゃんと病院で診てもらえって心配された。 外泊届を出して、誰もいない廊下を歩いた。堂々とサボっちゃってるので微妙な気分だ。 ちょっとだけ後ろめたくて、自然と早歩きになる。スタスタ早足で歩いてたら、曲がり角で思い切り誰かとぶつかった。 「わっ!」 「おわッ!」 俺もそいつも尻餅をついて、バサバサと書類らしきものが散らばった。 「ごめん! 大丈………!?」 そいつを見て固まった。 俯いて顔を顰めたその顔は………生徒会長じゃねぇか!? 「てめぇ、どこ見て………」 生徒会長が顔を上げてこっちを見ようとしたので 「見るんじゃねぇ!!」 俺は思わず目潰し攻撃をしてしまった。俺の人差し指と中指が生徒会長の目に軽くヒット。 「うがっ!?………てぇッ!! 何しやがる!?」 「あわわ」 逃げるが勝ちだ! 俺は慌てて立ち上がるが、生徒会長が制服を掴んできた。 「ぎゃー! 離せ!」 俺は思わず生徒会長の頭にチョップをした。 「ぐっ!」 無理矢理、会長の手を引き剥がしたら、ビリって制服のポケットが破れちまったが構ってられん。 俺はダッシュで逃げた。 委員長の言う通り、生徒会ホイホイかよ!? 俺は。 さっさと小林んちに駆け込み寺しよう! そう決意して、一目散に逃げ出した。

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