150 / 306
千尋とブラックサンダー会長3
首にはガーゼを貼って、謎の湿疹って言っといた。先生にちゃんと病院で診てもらえって心配された。
外泊届を出して、誰もいない廊下を歩いた。堂々とサボっちゃってるので微妙な気分だ。
ちょっとだけ後ろめたくて、自然と早歩きになる。スタスタ早足で歩いてたら、曲がり角で思い切り誰かとぶつかった。
「わっ!」
「おわッ!」
俺もそいつも尻餅をついて、バサバサと書類らしきものが散らばった。
「ごめん! 大丈………!?」
そいつを見て固まった。
俯いて顔を顰めたその顔は………生徒会長じゃねぇか!?
「てめぇ、どこ見て………」
生徒会長が顔を上げてこっちを見ようとしたので
「見るんじゃねぇ!!」
俺は思わず目潰し攻撃をしてしまった。俺の人差し指と中指が生徒会長の目に軽くヒット。
「うがっ!?………てぇッ!! 何しやがる!?」
「あわわ」
逃げるが勝ちだ!
俺は慌てて立ち上がるが、生徒会長が制服を掴んできた。
「ぎゃー! 離せ!」
俺は思わず生徒会長の頭にチョップをした。
「ぐっ!」
無理矢理、会長の手を引き剥がしたら、ビリって制服のポケットが破れちまったが構ってられん。
俺はダッシュで逃げた。
委員長の言う通り、生徒会ホイホイかよ!? 俺は。
さっさと小林んちに駆け込み寺しよう!
そう決意して、一目散に逃げ出した。
ともだちにシェアしよう!