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白いうなじと翻弄される男たち2

「姫じゃないか」 「こんにちは。委員長」 委員長がドアを開けといてくれたので、エレベーターに乗った。そのままドアが閉まる。 「あれ? 降りないんですか?」 「お前。髪切ったんだな」 「ああ。はい。スッキリしました」 俺はニカッと笑って言う。 「女子っぽくなくなったでしょ!」 「あ~。うん」 なんだ? 委員長が大きな手で俺のうなじを撫でた。 「なんですか?」 「お前やばいぞ。ちょっと確認させろ」 えっ!? 何が? 小林、下手やったのか!? 俺は委員長に背を向けて、後ろを向いた。 委員長が両手で俺の首に触れて、親指でうなじをなぞった。 「なんか変ですか? ………わっ!?」 生暖かい息がかかって、委員長が俺のうなじに唇を当てた。 「おいおい。エロいぞ。これは」 「なっ!? なに言って………」 びっくりして逃げようとする俺の腰を委員長が背後から両手を回して、がっちりホールドした。 「離せってば!」 「まぁ待て。確認だ」 「だから! なんの!? ………あ!」 後ろから委員長が俺のうなじにキスをした。ちゅっと音をたてて、何度もキスする。 「やっ………だ! やめっ! ……あっ!」 啄ばむみたいに軽いキスをうなじに繰り返す。 なにこれ!? ゾクゾクする。 委員長がうなじに唇を触れさせたまま呟いた。 「やっぱり感度いいな」 「なに言って………」 耳元で囁かれて、ビクッと体が跳ねた。 「お前、うなじが感じるだろ? 弱点晒しちまってるじゃねぇか」 「ええ!? そんなぁ………」 知らねーよ! 山田のとき、うなじが気持ちいいなんて感じなかったし。そもそも、うなじにキスされることも無かったし。 その時、チンと音がして、エレベーターのドアが開いた。

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