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千尋と桜ノ宮と食堂2

桜ノ宮桜真は、黒いボサボサ頭に分厚いレンズの黒ぶちメガネをしていた。 顔はよく分からん。 身長は俺よりちょっと高いくらいかな。 確かに、あの派手で華やかな生徒会連中と並ぶと浮いて見えるけど、だからってとやかく言う問題でも無いだろ。あほくさ。 近くの席の生徒がこれ見よがしに悪口言いだした。声を顰める気も無いらしい。 「まただ。あのボサボサ頭。生徒会の皆様にくっついて」 「ムカつくよね。書記様に気安く話しかけないでよね。皆の王子様なのに」 「どっかの親衛隊に制裁されちゃえばいいのに」 怖っ!! ナニコレ!? ここ男子校だよね? 何このお局OLの新人イビリみたいなの!? 「もっとムカつくのはあの平凡だよ。ボサボサ頭を利用して、瀧山様に近付こうって魂胆らしいよ」 ………平凡? もう一度、生徒会連中の方を見ると後ろの方に縮こまるようにして平野がいた。 「平野だ」 顔色が悪い。 多分、外野連中の悪口は平野に聞こえてる。 その後ろに小綺麗な顔した生徒が数名ついていた。アレが親衛隊って奴らしい。 「あっ!」 平野の近くにいた奴が、軽く平野の脚を蹴った。他の生徒も肘で小突いたり、何か小声で言ったりしてる。 平野は青い顔をして、首を左右に振ってる。 誰も気にしない。 派手な生徒会連中に夢中で、青い顔をした平野の様子に気付かない。 あの優しいナウシカ兄さんですら、ガン無視だ。 気付いてないんだ。 あんなに青い顔して、ここから消えたそうな顔してる平野に。 「なんだよ、これ………」 「アリスちゃん」 騒ぎを無視して飯食ってた美村が、俺の変化に気付いて嗜めるように言った。 関わるなってことだろ。散々、委員長にも言われたよ。でも……… でも、これっておかしいだろ? 「ごめん。美村」 「!? アリスちゃ………!!」 俺はお茶の入った湯呑みを持って席を立った。まっすぐ生徒会連中の方へ、俺はスタスタ歩いてった。 生徒会長が俺に気付いて「おっ」て顔したけど無視だ。 それに続いて、副会長、チャラ男会計、ナウシカ兄さん、そして桜ノ宮がこっちを見た。 ナウシカ兄さんが小さな声で「千尋」と呼んだ。今はこれも無視だ。 まっすぐ桜ノ宮を見た、そして………

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