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千尋と水着と伏見さん4[side 伏見]
メイドにフロートマットを用意させた。これなら溺れることもないだろう。
「お待ちください」
千尋がさっそくプールに入ろうとしたのを引き止めて、再び座らせた。
せっかく白くて綺麗な肌をしているんだ。日焼けさせるには惜しい。
「日焼け止めを」
俺は千尋の背後にしゃがんで、その背中に日焼け止めのクリームを塗る。
「あ。ありがとう」
華奢な背中に手のひらをヌルヌルと滑らせた。
きめ細かい肌だ。その辺の女より、ずっと綺麗だった。
「………」
背中から二の腕、頸へと手のひらを這わせる。時折、わざとフェザータッチにして、肌の表面を掠めるように撫でると千尋の肩がピクリと揺れる。
やばい。楽しいぞ。
そのまま手のひらを前に回した。
「あ、あとは自分で塗るから……」
千尋が少し慌てた声を出したので、イタズラ心で軽く乳首を爪先で掠めてやった。
「あっ!」
ビクッと震えて高い声を出した。
……おいおい。この顔、この体で感度もイイなんて反則だろ。
千尋は慌てて俺の手から日焼け止めクリームを奪い、逃げるように立ち上がった。
「じ、自分でやるってば!」
真っ赤になって言う千尋はめちゃくちゃ可愛いし、揶揄い甲斐があった。
「申し訳ありません。昔、怪我をしたせいで力加減が難しくて……」
少し落ち込んだ風を装って言ってみた。思った通り、千尋は慌てて俺の側に戻ってきた。
「伏見さんのせいじゃないよ。俺、ちょっとくすぐったがりなんだ」
おお、イイ子だ。ますます揶揄いたくなるぜ。
「そうなんですね」
俺は千尋の手からボトルを奪い返す。
「どこがくすぐったいんですか? その場所は外しますので、おっしゃってください」
「えっ?」
再び日焼け止めクリームを手に出して、今度は正面から千尋の肩にクリームを塗った。
「くすぐったくはありませんか?」
「あ、うん。大丈夫」
そのまま手のひらを下ろしていく。
「ここは?」
「だ、大丈夫」
「……ここは?」
胸の傷痕を撫でた。千尋の華奢な体がピクンと跳ねた。
「ぃやっ! そこはダメ!」
ぃやってお前……。
いかん。ムラッときた。
「き、傷痕あたりは敏感だから。自分で塗ります」
真っ赤になってオロオロと言う千尋はお釣りがくるぐらい可愛いかったので、俺はボトルを千尋に返してやった。
傷痕が敏感とか、どんだけエロいんだ。間違いなく童貞処女だろう。いろいろ教えてやりたくなるなぁ。
俺がムラムラしてる間に千尋は日焼け止めを塗り終えて、プールに浮かべたフロートマットの上に寝そべった。
そのままパチャパチャとプールの真ん中に逃げてった。
マットの上で伏せに寝そべって、ゆらゆらと漂っている有栖川千尋を見ているのは良い眺めだった。
気怠げな様子が十代とは思えない色気がある。
この仕事を引き受けて良かったと、心の中で密かに思った。
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