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母「さて!!鈴くん!」
鈴「は、はい…………」
ニコニコと俺を見て笑っている晴也母…………
なんだろう…………すっごーーく、嫌な予感……
じっと見つめて、返事を待っていると……
グイッと腕をひかれ、部屋の外へと連れ出された
鈴「へ、へぇっ!?お、お義母さん!?」
母「あらやだ!お義母さんですって!!
聞いた??パパ!
嬉しいわぁー!」
父「よかったね、椿」
鈴「いや、えっと、晴也…………くんは?」
母「あらー、いいのよ、男同士話しとけば!
私たちは番同士、仲良く別室行きましょ?」
と、腕をひかれ部屋の外へとズルズル連れてかれる……
晴也に助けを求めようと目線で訴えるが
全く伝わらず……………………
ニコニコと手を振られ、送り出される始末……
晴也ぁ!!!離れないとか言ってたくせにっ!!!
着いてすぐ別れたじゃねぇか!!!!!ばかああああ!
そのまま…………訳が分からないまま……長い廊下をズルズルと引きずられた…………
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母「さぁ!選んでちょうだい!」
鈴「は、はぁ………………」
目の前にはズラーとカラフルな洋服………………?
晴也母にズルズルと引きずられ連れてこられた場所は……どうやら衣装部屋のようだ…………
対になっている服がなん着もあり、とても綺麗だ………………
選んでちょうだい!……が気になるけど……
鈴「あ、あの??」
母「あ!私ったら、説明忘れてたわね!
あなたには今から結婚式のドレスを選んでもらうわ!」
鈴「え!?ドレスですか!?」
母「え、ええ、ダメかしら?」
いやいや!すっごーく、首かしげてるけど!!!
鈴「おれ!男です……」
母「あら、知ってるわよ?
だから、タキシードをドレス風に加工してもらおうと思って!」
鈴「そ、そんなことできるんですか!?」
母「デザイン画、みてみる?」
鈴「は、はい!是非!!」
そのセリフに俺はくいついた
正直……番の結婚式に憧れがあった……
だけど……まさか挙げられるだなんて!!!!
すっごく嬉しい……
……晴也に好きになってもらえるだけでも奇跡みたいなものなのに……すごい…………
祝ってもらえるだなんて!!!!
俺は涙が溢れそうになりながら
タキシードのデザインを決めた…………
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