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奏多さんの料理を手伝い、奏多さんは俺の料理も見ながら、和馬くんの面倒も見ていた
正直…………子育て大変そうだなくらいしか、感想がなかった
そもそも疑問に思っていたのだが………………
鈴「あ、あのー……」
奏「ん?なんだよ」
鈴「なんで奏多さんが子育てしてるんですか?」
そう…………母親であるはずの冬馬さんは面倒を見ておらず、ずっとソファに座っている
…………というか……そもそも冬馬さん……αじゃ……
奏「んー、どっから説明したらいいんだ?
1つ目、冬馬はαじゃねぇぞ?
2つ目、あいつ今2人目妊娠中だ」
どこから突っ込んだらいいのかわからなかった…………
αじゃなかったのか……じゃあ…Ω?
っていうか、まって、和馬くん、まだ産まれたてじゃ……
そう呟きながらギョッとした顔で奏多さんを見つめると
気まずそうに頬をポリポリと掻く
奏「あー……まぁ、俺も若いしな」
鈴「………………あ、はい…………」
奏多さんが頬を赤くしてそんなことを言うから恥ずかしくなってしまう
わ、若いとか………………
そこから他愛もない話をして料理をつづけた
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鈴「できたよー…………朱雨??」
朱「あ…………鈴」
料理のお皿を持って行った先には
グズグズと泣いている冬馬さんと
目を真っ赤に腫らした朱雨がいた
え、なに?
奏「??お前ら……どうしたんだよ」
鈴「朱雨??どうしたの……」
俺は朱雨に、奏多さんは冬馬さんについて
とんとんとあやす様に背中を叩く
すると、グズグズと泣きながら朱雨がポツポツと呟いた
去年……冬馬さんには辛い思いをさせたことを謝ったこと
冬馬さんも辛い思いをさせたことを謝ったら
謝罪大会になり、お互いに悲しくなり涙が止まらなくなった
らしい……………………………………
ん??どゆこと……?
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