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冬「ごめんね……じゃあ和馬をお願いします」 奏「謝んないで、いってらっしゃい」 莉「いってくるな〜」 磑「ん、迷子になんなよ? お前ら2人も、楽しんでこい」 鈴「はい、いってきます」 朱「じゃーねー!!」 ぺこりとお辞儀をし、冬馬さんの運転する車に乗り込む 助手席には朱雨、後ろの席には俺と莉玖さんが座った 朱「しゅっぱーつ!」 莉「しんこー!!!」 早く早く!と冬馬さんを急かしている彼らを制する ぎゃあぎゃあとみんなで騒いでいるうちに、車が進み出し、モールが近づいてくる………… ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 朱「おー!!」 鈴「ちょ!朱雨っ!」 感動しながらどこか行こうとする朱雨の首根っこを掴む、朱雨は子供のように、興味のあるものを見つけるとそこに向かって一目散に走っていく………… 頼むから…………落ち着いて………… 俺の手元でじたばたしている朱雨を抑えながら冬馬さん達を探す すると、同じように今にも走り出しそうな莉玖さんがいた 大丈夫かな……このメンバー………… 鈴「……どこいきますか?」 冬「そうだね〜 映画まで時間があるから……みんなの行きたいとこ行こうか」 その冬馬さんのセリフに食いつく2人 朱「俺!あそこ!あそこがいい!」 莉「俺!むこう!向こうに行きたい!」 2人が同時に指さしたのは真っ二つに割れていて、冬馬さんとどっちに行くかを話し合った 結果、映画館に近い莉玖さんの方にまず行くことにした 朱「………………………………」 鈴「あとで必ず行くから……ね?」 朱「……なにか奢って…………」 鈴「……………………はぁ、わかった」 なんで俺が奢らなきゃいけないのかわからなかったが、拗ねてしまった朱雨がめんどくさいのは、玲から漏れる日頃の愚痴で把握済みだ…… …………波乱の予感………… 嫌な予感を感じ、俺は静かにため息をついたのだった

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