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朱「あー……泣けたぁ……」
冬「……泣ける要素あった?」
莉「あったよぉ〜…………ほんといい話〜」
ずぴずぴと鼻を鳴らしながら泣いているふたりをみて、苦笑いの俺ら
…………コメディじゃなかったっけ?
映画も見終わり、そろそろお腹すいたね〜と言う話になり、今はとあるカフェにきている
冬「いいな〜、俺もあんなふうに愛されたいな〜」
と、どこかをみてポツリとつぶやく彼
…………だから、コメディだよね?
そうツッコミを入れたくなったが、その前に彼の言っているセリフがきになった
鈴「冬馬さん、愛されてますよ?」
朱「そうだよ!
むしろこの中で一番愛されてる!」
そういう朱雨に同意するように俺も頷く
そんな俺たちの態度に、納得がいかない、という顔をした冬馬さん
冬「朱雨くんは、愛されてるよ〜
あんな、一途に思ってくれる人、そうそういないよ?」
朱「いや、俺も愛されているのかどうか……」
鈴「はぁ!?」
ポリポリと悩ましげに頬をかく彼に怒りが込み上げそうだった
お前!あんなに愛されてるのにそれ言うの!?
そう吠える俺に、朱雨が反撃に出る
朱「いいじゃーん、鈴は
晴也態度に出してくれてるし?
尽くしてくれてるし、最高だよね〜」
莉「え、なになに!鈴ちゃんの彼氏
スパダリなの??」
なぜか…………話題は俺の彼氏、晴也の話になった
鈴「うーん、スパダリなの??」
朱「あれはスパダリって言うと思うぞ?」
莉「えー!いいなぁ!」
冬「どうしたらそんなに愛されるんだ?」
6つの目が俺に向けられ、恥ずかしくなる……
どうしてそんなに愛されているのか……
そんなの俺が一番知りたいことであって……
そういえば…………どうして愛されてるんだろう…………
うーん、と考えてしまう
朱「鈴はさ〜健気なんだよ!
一途で、他に目移りしなくて〜
それでいて、エッチ上手!」
ブーッと飲んでいたオレンジジュースを思い切り吹く
目の前にいた莉玖くんが、きたなーい!と俺に文句を言ってくるが、俺は悪くない……と思う
鈴「な、何いうんだよ!?
ってか、真昼間!」
朱「えー、だって、いつも腰が立たなくなるほどやられてるじゃん
しかも、結構の頻度でエッチしてるよね?」
そんな覚えは全くない、というかむしろ、あまりしていなくて悩んでいたのに…………多いのか……俺………………
むー、と考えている俺に追い討ちをかけるように朱雨が言う
朱「だって、発情期以外もエッチしてるでしょ?」
鈴「ばっ!!!」
慌てて朱雨の口を塞ぐが、時すでに遅し…………
キラキラと目を輝かせた莉玖さんと冬馬さんが
こちらを向いていた…………
あぁ、嫌な予感的中………………
隣にいる朱雨を睨みつけると
素知らぬ顔でコーヒーを飲んでいた
………………ばかしゅう……
俺は、この後2時間ほど、質問攻めにあったのだった……………………
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