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本編[おかえり、鈴]

Side鈴 殺されかけた事件から生き延び 目が覚めてから1ヶ月がたった………… 今では足の傷も塞がり、晴也の肩につかまりながらなら問題なく歩けるようになった 医「涼原さん、そろそろ大丈夫そうだね〜」 鈴「はい、もう大丈夫です」 医「んじゃあ、退院しようかね〜 明日の……そうだな………………午後ならいいかな?」 鈴「はい、ありがとうございます」 医「いいえ〜 またなにかあったらおいで カウンセラーも受け付けてるからね〜」 鈴「はい、失礼します」 看護師さんに支えてもらいながら診察室を出る すると、病室で待ってて、と伝えていたはずの人が、診察室外の椅子に座って待っていてくれた 晴「おかえり、鈴」 鈴「ただいま、晴也 中で待っててくれてよかったのに」 晴「俺がむかえにきたかったの、いいだろ?」 鈴「うん、もちろん!」 看護師さんから俺の手を受け取ると、そのまま病室へ向かう晴也 あの事件以降、触れてくれなくなった晴也との唯一の触れ合いにニヨニヨしてしまう 晴「……ん?どした?」 鈴「ううん、別に」 晴「そっか?」 病室までの短い道を、歩けないふりをしてそっと腕を絡めて歩いた…… 彼は驚いた顔をしていたけれど、なにか察してくれたのか、なにも言わずに寄り添ってくれた………… 短い時間だったけど、とても幸せな時間だった ・・・・・・・・・・・・・・・ 朱「じゃあ!明日から学校来れるの!?」 玲「それは無理だろ…………」 鈴「学校行くのは……多分晴也の引越しとか諸々終わってからかな?」 朱「そっか〜同棲!いいなぁ」 病室に着くと、朱雨と玲がお見舞いに来てくれていた 同棲……………………どうして同棲することになったのか……………… その原因は母にある……………… 事件の後、警察から母に連絡がいった 息子がレイプされたことを知った母は、アメリカから慌てて電話をかけてきて、心配で仕方ないから番と一緒に暮らすように!と言ってきた いつもの母の気まぐれ発言なので、気にしなくていいと言ったんだけど…… 晴也は一緒に住むと言って聞かなかった (まぁ……嬉しい限りだけど) 晴「さ、支度するか なに持って帰るんだ?」 鈴「……えっと……これと、これと………………」 あれこれと指示を出す俺に従いながら片付けしてくれる彼 だんだんと片付いていく俺のまわりをみて、こんなに汚してしまっていたのかと、少しショックを受ける 朱「鈴って掃除苦手だよね〜」 鈴「うぅっ…………どこに置いていいかわからないんだもん…………」 晴「これから直していこうな」 朱雨と晴也に呆れられ、反省する スッキリした棚や机を見て、これから掃除もしっかりやろう、と密かに心に決めた

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