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合コン2

なーにが『当たりがいねーな』だ。 女の子に囲まれてデレデレしやがって… そうして目の前で起こったキスシーンに、咄嗟に手が出てしまった。 「いってぇな、何すんだよ光。」 涼やかで切れ長の瞳がさらに細められる。 要の不機嫌そうな声になんとなくイラッとする。 「…酔ってる女の子に何してんだよ。バーカ。」 「ああ゛?向こうから仕掛けてきたんだよ。」 「だからってきっちり応える必要ねぇだろうが!」 「だから途中で止めたんだよ。持ち帰ろうとした訳じゃなし、据え膳我慢したんだから褒められるとこだろ。」 「うわ、さいてー。要さいてー。」 「あ?んだと?」 「さ、い、て、い!節操なし!!」 「はぁ?ざけんな!こんなの男なら普通だろうが!」 「なわけないでしょ!少なくとも吸い返す必要はないよね!!」 「キスされたら応えるに決まってんだろ!」 「んな決まりねぇよ!!」 ダン!! ガチャン!! 思わず叩いたテーブルが揺れ、小皿が跳ね箸が転がる。 「ま、まぁまぁ、二人ともその辺で…ケンカはダメよ、ケンカは。」 「「ケンカしてねぇよ!」」 「ええーーΣ(´□`;)」 千石の叫びは無視して手元にあったビールを一気に煽る。 あんまり酒は得意じゃないけど、なんか飲まずにはいられない気分だ。 「えっと、なんかゴメンね?この子酔ってて…ちゃんと後で叱っとくから…」 「いやいや、大丈夫。こっちこそ騒がしてゴメンね」 オロオロとした様子で謝ってくる女の子にニッコリと笑い返す。 ホッとしたように微笑む女の子が眩しい。 うん、やっぱり可愛いよね。女の子って。 「おい、光。」 「あ゛?」 グイッと肩を捕まれる。 それに振り返れば目の前には漆黒の髪。 不機嫌さを滲ませた瞳と視線が絡んだのは一瞬で、同時に訪れる柔らかい唇の感覚。 「キャーーー!!!」 「んななな、何やってんの!君ら!!」 周りの叫びと千石の声が聞こえるが、それどころじゃない。 どこか挑発的なキスに負けじと後頭部に手を回し引き寄せた。 要の瞳が大きく開かれ面白そうに細められる。 やがてゆっくりと離れていく唇がニヤッと歪むのを見て、してやられたことに気づく。 「あ、しまった」 「そらみろ、きっちり応えてんじゃねぇかwww」 「んがー!俺のアホー!!」 「ちょ、かなめちゃん?ひかるん?何やってんの?」 「「確認?」」 「意味わからん!Σ(´□`;)」 ちなみに、このやり取りは女の子にバッチリ撮影され拡散されたとかなんとか。 それからと言うもの、合コンに呼ばれたら要の隣に必ず座らされるようになりました。

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