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序章・7
もし、悪魔が彼らを使い、天界と対峙しようものなら、千年にも続く長い戦いになるだろう。
そうなれば、天界や地上界、悪魔界を巻き込んだ大きな戦争になる。なんとしてもそれだけは避けなければならない。
恐ろしく冷たいものがウラノスの身体を貫く。
悪魔らはそのことさえも計算しているのだと、ウラノスは理解した。
「カラム、よいか。恐るべき邪念の魔力を持ったあれをこの世に出してはならぬ。一刻も早く居場所を突き止め、捕らえよ」
ウラノスの言葉を最後に、カラムは灰色のローブを翻 し、巨大な大鷲となり地上界へと下りていった。
―序章・完―
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