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揣摩臆測 →sideS
俺は、またわけがわからないうちに、富田君を怒らせちまったようだ。
のしかかる体を跳ね除けようとも思ったが、なんだか急にだるくなって、体に全然力が入らない。
大体、俺を嫌いなのにコイビトになれとか、ほんとによくわかんねえ。
コイビトとかいうなら、俺が富田君をスキにならねえとだし、嫌われているのに一方的にスキになるとか、俺の気持ちが辛いだけだし。
それは、確かに嫌がらせなのかもしれないけど、だからといって、自分の心を無償で差し出せっていわれるのは意味がわからない。
それに差し出しても、どうしようもない結果なら、差し出さずに好き勝手に体を使われていたほうが、まだわかりやすい。
大体、俺は男だし、女にはなれねえし。
でも、なんで、そんなに怒る?
あたりまえのことだろ。
こいびとは、本当に俺が好きで、俺を好きなやつとなりたい。
富田君は、俺に向かって何かを怒鳴ってなじっているようだけど、まったく耳に入ってこない。
頭もぼーっとしてくる。
クスリの効果とか続いているのかな、抜けたと思ってたのにな。
富田君が、無遠慮に俺のスエットをめくるのをを感じて、これからまた犯られんだなーとか客観的に思う。
でも、床だと痛いよなァ。
いつでもヤッていいとは、言っちまったけど。男に二言はかっこわりいな。
でも、なんか体力がない。
「……ゆか………は………やだ……よ……」
声も掠れて、ぜいぜいと呼吸が苦しいけど、さっきのクスリとは違うのがわかる。
なんかおかしいな…………。
朦朧としてきて、富田君の顔もぼんやりとしか映らなくなる。
富田君が俺の額に手をあてて、何か必死に俺に話しかけているようだ。
耳も頭がガンガンしていてさっぱり聞こえない。
せーえき便所でもいいから、せめて優しくしてくんねえかな。
そう思いながら、はだけたスエットを脱ごうと身じろぎすると、富田君の腕に手をとめられる。
腕をひきおこされてぐったりとしている体を支えられると、ごろんとベッドに転がされる。
あんまり、ひでえことされたくねえな……。
「なあ……やさ…………しく、シて……」
今、酷くされたら、しんじまいそうなくらい視界がぐらぐらしている。
なんだか天井もくらくら回ってるし、内側が痛みで関節までミシミシしている。
全身がばらばらになってしまいそうな感覚だ。
「バカヤロ、すっげえ熱出してる奴を痛めつけるような男じゃねえ。みくびンじゃねえよ」
富田君が、俺の耳元で必死にがなっている声が、微かに聞こえる。
その声にもう怒りはなくて、こころから俺を心配してるのが分かって、ふっと安心したと思った瞬間、意識がどこかに途切れてった。
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