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【第6話】屈辱と……

――体の感覚がない。気がつくと木の板で覆われた板に体を挟まれていた。体を半分挟まれていて、自由がきかない。 嫌な感じだ。すこしでも身動きすると動くだけでも窮屈だった。 首と両手だけ出した状態だった。そして、両足は地面に跪(ひざまづ)かされていた。体が半分、浮いた感じだ。自分でもワケがわからない。よくみると何だかこれはギロチンみたいな形をしていた。自分で思わず『何だこれは』と呟いたが部屋には誰もいないので虚しさだけを感じだ。ずっとこの体勢で気を失っていたから両膝が痛い。ついでに今は何日か何時間過ぎたかもわからない状況だ。  俺はあれからどれくらい気を失った――?   思い出すと頭が痛い。ついでに身体にスタンガンを当てられた箇所が、ズキズキとヒリヒリ痛む。最悪な気分だ。もし、これが夢なら今すぐ覚めてくれと神様に願った。  カツーン カツーン  その瞬間、ハッとなって耳をすました。上から誰かが降りてくる。そう、靴の音だ。その音に急に全身がゾッとした。 脳裏に過ったのはあのイカれた奴のことだった。それと同時に自分が『囚われの身』だと言う事に気づかされた。靴音がドアの前で止まった。そして、重たい扉がギィッと開いた。 「ようやくお目覚めかい悠真君。気分はどう?」  あいつはそう言って俺の前に佇んだ。 ――何が気分はどうだ!?   こっちは最悪だ! クソッ……!! 心の中で怒鳴り散らすと無言で奴を睨み付けた。奴が白い仮面の下で、嘲笑っているのがわかる。だから俺は無言で睨み付けるしかなかった。

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