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屈辱と……

「このぉ! おい、変態野郎! 早く俺を自由にしろ! こんな事していいと思っているのか!? 俺を監禁して楽しいかっ!?」 目の前に居る薄気味悪い仮面をつけた男に怒鳴り散らした。だが、あいつは何一つ動じなかった。それどころか余裕さえ感じさせた。 「ああ、楽しいよ。悠真は、私だけの可愛い小鳥だからね。いじめてなぶって服従させて調教して可愛いがっても私は飽きたらないだろう。いや、飽きるはずがない。だって私はキミをこうして、支配するのが楽しい。そして、すこしづつ時間をかけてキミを壊していく。どうだい素敵だろ?」  あいつはそう言って顔に触れた。白い手袋の上から顔を触られると寒気がした。身体の自由を奪われたから俺はあいつを鋭く睨み付けてやった。それこそ今すぐブッ殺してやるって勢いだった。 そんな俺を見てあいつは仮面の下で笑っていた。そこにますます激しい怒りが込み上がった。無性に腹がたったので、奴の手に噛みついてやった。それこそ思いっきり噛みついた。  一度噛みついたら、離さない狂犬のように噛みついてやった。その時は腹の底からざまぁみろと思った。するとあいつはいきなり俺の顔を左手で一発殴った。その瞬間、噛みついた手を口から離してしまった。 「ッ…――! やってくれるね、悠真。今のは少し痛かったかな? 君は毛並みが逆立った猫みたいに凶暴だな。でも簡単に相手に服従したらゲームは面白くない、そうだろ?」 「アンタのイカれたゲーム何かクソ食らえだ! そんなことより、早く俺を自由にしろ!」 「自由にしたらキミは私の鳥籠から逃げてしまうだろ? だったら自由にさせてあげない。そう、キミは私だけの小鳥なんだから…――」  あいつはそう言い返すと、独り言をブツブツと囁いていた。  イカれてる。 あいつは俺を拉致して監禁した事に、罪悪感さえない感じだった。

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