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屈辱と……
「フフフッ。素敵な悠真、私だけの悠真。キミは今、私だけのものだ。なのに主に口答えなんて、許されないぞ。キミは私に負けた。あの時、生きたいが為に水を飲んで生きる方を選んだ。それを忘れたとは言わせないぞ?」
仮面の男は背後で怪しく話すとクスッと笑った。
「――つまりキミは私の奴隷だ。言いなりだ。そうだろ悠真。じゃあ、キミが私の所有物になる為の儀式を始めようか。そう『躾』を兼ねてのね? どうだい。その話を聞いてゾクゾクするだろ? まあ、今から思う存分に楽しめ」
『くっ……!?』
あいつは耳元でワケのわからない事をほざくと、奥の部屋に向かった。今から何が始まるのか俺にはさっぱりわからなかった。
暫くすると奥の部屋で何かが燃えてる音と熱気を感じた。部屋の中がやたらと熱い。そう、肌で感じた。間もなくするとあいつが再び戻ってきた。
その瞬間、俺はそれを見て全身が一気に凍りついた。なんとその手には、熱で焼かれた鉄の棒を持っていた。
余りにも衝撃的な光景と訳の分からない展開に、俺はゴクッと息を呑んで顔を引き攣らせた。
「お待たせ悠真。さあ、儀式を始めようか?」
「なっ……!? なんだよそれ、何する気だ!?」
あいつは熱した棒を分厚い手袋で持ちながら、平然と言ってきた。どうみても、頭のネジがイカれていた。
白い仮面をつけて片手には熱した鉄の棒。まるで殺人鬼、いいや。ホラー映画に出てくる悪党だ。
ついでに儀式とか言う、ワケのわからない事を言っていた。俺はその場で全身が凍りつくと気が動転して取り乱しながら喚いた。『助けてくれ!』それが精一杯の声だった。それ以外、言葉が浮かばない。
ついでに気が動転していて、逃げるにも逃げれず更に混乱した。なのにあいつは全く動揺せずに、鉄の棒を片手に近づいてきた。
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