『はなせぇっ！！』 悠真はベッドに無理やり戻されると必死に叫んで抵抗した。だが、男は掴んだ鎖を離さなかった。追い詰められたような表情で、自分の口元を震わせた。 「ごめんごめん。今のは、ほんの冗談さ。危うくキミを殺す所だった。だけど悠真が悪いんだよ。私を怒らせたりするから………」 そう言って左手を伸ばすと彼の髪の毛に触れた。その瞬間、ゾクッとするような寒気を感じた。 「くっ……！」 「それにさっき話しただろ？　私を怒らすと痛い目に遭うって。なのに悠真は直ぐそうやって私を怒らせたりする。だから今みたいに酷い目に遭うんだ。わかったかい？」 「ふざけんな、人を本気で殺そうとした癖に！」 そう言って言い返すと仮面の男は怪しく笑った。 「そうだったかな？　でも、生きてるだろ？」 『ってめぇっ！！』 その瞬間、悠真は仮面の男に向かって右手の拳を振り上げた。鋭いパンチを繰り出すとそれを片手でパシッと受け止めた。 「何っ……！？」 「だめだな、やっぱり悠真は学習力が足りない――」 いきなり彼の身体にスタンガンを押し当てると、躊躇わずに放電した。脇腹に突然、電撃が走り抜けた。その痛みに思わず声を出して苦しんだ。