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【第12話】終わらない悪夢
――もうどれくらい経ったのだろう。
この部屋には時計もカレンダーもない。あるのは白いシーツが掛けられたベッドと、小さい窓と。わけのわからない絵画が白い壁に何枚か飾られていた。そして、高い天井にはシャンデリアと黒いスピーカーがついていた。あいつはあそこから、耳障りなクラシックの音楽をたまにかけてくる。
俺が言うことをきかなかったり、抵抗して反発するとうるさい音楽をかけて、力付くで服従させようとする。あいついわく『躾』らしい。
イカれてる。
俺を犬か何かだと思い込んでいる。
そこには人権なんてものはない。
あるのは『服従』だけだ。
俺が服従しない限りあいつは何度でも俺のことを痛めつけてくる。まるで終わらない『悪夢』だ。インソムニアになって、いつか頭が気が狂いそうになる。
その時は、自分の自我をたもつ自信がない。
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