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終わらない悪夢

ベッドの上で体を起こした。すると足下がジャラッと鈍い鎖の音がした。それを見て自然と溜め息が出た。そして足下をジッと見つめた。  あの野郎が俺を逃がさないように嵌めた足枷が邪魔だった。少しでも歩くと鎖がジャラッと鈍い音をたてた。 「チッ、クソ……!」 片方の足に嵌められた足枷が重たく感じる。ついでに鎖の長さもそんなに無い方だった。辛うじて部屋の中を自由に動き回れるが扉の近くまで歩くと足下がベッドに繋いだ鎖で引っ張られる。  昨日はそれで1回、扉の前で派手にこけた。おかげで膝を擦りむいた。白い長いYシャツを一枚しか着てないので膝から下は素足だ。なので膝を擦りむくと普通に痛い。 しかも変態野郎の趣味丸出しの格好ときた。これが女ならまだマシの方だ。なのに男の俺が、白い長いYシャツを着せられて太股を曝け出されているおかしな状況だ。 ――マジでイカれてる。  そのうちツインテールにされたり、しまいには女子のセーラー服とかブルマとか水着やナース服を着せられるかも知れない。いや、それは時間の問題だ。 「クソッタレ……!」 怒りの感情を言葉に吐き出し、右足に嵌められた足枷を外そうと必死でガシャガシャと、外そうとした。だが、頑丈な鎖はなかなか外れない。一気に絶望感が急に胸に押し寄せると、『あ~~っ!』と大きな声をあげながら、ベッドの上に仰向けになって倒れ込んだ。  

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