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屈辱と……
「おやおや。悠真が無理に暴れるから下から血が流れているよ? まるで女の子が処女を失った時みたいだね。赤くて綺麗な血だ。脚のももに血が垂れ流れて厭らしい眺めだ。悠真の処女は、私がもらったよ。でも嬉しいね、キミの『初めて』の相手が私で…――」
「っ、くぅっ……!」
「初めてなのに、こんな激しいセックスしちゃうなんて……。泣いて私に赦しを乞うなら、女の子みたいに優しく抱いてあげるよ。ほら、私に言ってごらん。『優しく抱いて』って――?」
『うぁああああああっつ!!』
そう言って耳元で囁くと悠真は苦痛に耐えきれずに叫び声をあげた。そして足下は恐怖で震えた。
「うぐ…っあ…! ひっ…! ああああっっ!!」
苦痛に声を上げながらも懇願しなかった。決して服従しない彼を前に男は自分の腰を一層、激しく動かして犯し続けた。そして、最後は根元まで捩じ込んだ。
「ホラ、全部入ったよ。こんなに奥深くまで私が中に入っているよ。キミにも解るかい? 可哀想にね悠真。でも私は悪くない。悪いのはキミだ。私の言ったことを素直に聞かないからだよ。何をするにも『躾』は肝心だからね。だからこれは、キミへのお仕置だ――」
『くぅっ!!』
仮面の男はそう言って、自分の性器を彼の奥深くまで挿入したのだった。悠真は全身を引き裂かれるような苦痛に悶えた。
余りの苦痛と精神的なダメージにそこでついに意識を失った。最後は壊れた人形のように、崩れ落ちた。頭がガクンと下がり、全身の力が一気に抜けた。そして、動かなくなった。悠真が意識を失うと、そこで仮面の男は彼をレイプすることをやめた。
悠真が完全に動かなくなると、仮面の男は彼の下半身から自分の性器を抜いた。そして、自分の性器は赤い血で染まっていることに気がついた。それを見ながら男はそこで静かに笑った。
それは不協和音のように、歪(いびつ)に不気味に笑い続けた。まるで頭のネジが外れた人間のような笑い方だった。
そこには男の心の『闇』が見え隠れしていた。彼を痛め付けるだけ痛めつけると、壊れた人形のように狂気を放ちながら笑った。そして顔につけていた白い仮面を外すとそのまま歩いて前に移動した――。
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