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─見返り─

「くそっ、調子に乗るなよな! さっさとあんたの望みを言え……!」 「悠真、可愛いね。もう酔いが回ったのかい? ああ、そうだね。私の望みは何だと思う?」 「ッ、知るか……!」 「キミに今から楽しませてもらおうか――? そうだなぁ。『娼婦』になって、私を悦ばせてごらん。そしたら望みを一つ叶えてあげる」  ナギは唐突にその事を話すと不意に右手を伸ばして彼の口元を指でなぞった。悠真はその言葉にピクっと反応すると、苦悶の表情をしたまま黙り込んだ。下を俯くと膝に置いた手をギュッと拳で握った。 「ッ、ふざけんな! 誰が娼婦になんか…――!」  悠真はカッとなって言い返そうとした。すると脳裏に不意に思いが過った。 ――このチャンスを逃したらテレビやラジオどころでは無くなる。奴の機嫌を損ねたらこの駆け引きにも意味が無い。そしたら次は無理だ。そう脳裏に思いが過ると、怒りに満ちた感情をグッと心の中で堪えた。 「いいのか悠真? キミはこの部屋で退屈してるんだろ。さっき私にそう言ったのは間違いか?」 「くっ……!」 「私は別にいいんだよ。無理にして欲しいとは、言わないさ。それは全部、キミ次第だ。だろ?」 そこで意味深に呟くと彼の唇を親指でなぞって、そのまま口の中へ入れてきた。その時、目の前の相手が自分に何を望んでるのか勘づいた。そして悠真はナギの前で一言呟いた。 「ッ……! わかった『シテやる』。アンタの望み通りにしてやる代わりにアンタも俺に約束しろよ――!」 「ああ、もちろんだとも。君は賢いね?」 「クソッ、この変態野郎がっ……!」  悠真は皮肉混じりに言い返すと、椅子から立ち上がって彼の目の前で跪いた。ナギは仮面の下で笑うと、座ったままの姿勢でベルトを緩めて彼の前で自分の性器を露にして見せた。 「さあ、その生意気な口で私を悦ばせてごらん。上手く出来たら望みを叶えてあげる。そうだね。私の目の前で淫らな娼婦になった気分で、やってもらおうか。キミなら出来るだろ――?」  

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