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お隣りのツワブキさん⑥
脱衣所に出ると、智裕には少しだけ窮屈なシャツとスウェットが置かれていた。下着も新品、智裕は普段トランクスなのだが一晩だけなら、と明らかにコンビニで売ってるボクサーパンツを身につけた。
「お風呂先にいただきましたー。」
「いや、こっちもまーちゃん入れてくれて随分助かったよ。」
「あーい!」
茉莉ちゃんは可愛らしいベビーピンクのパジャマに着替えていた。
「あー!たぁ!」
「うぉ⁉︎」
智裕の膝にタックルをかけてくる。智裕はニヤリと笑って、高い高いの猛攻。女児は無邪気に大笑いする。
「ほら、2人ともご飯だよー。」
「あーい!」
「やったー!」
智裕のテンションは1歳児と同等となった。男子高校生なら誰でも大好きな焼肉と炒飯が合体して彩りも綺麗な「焼肉炒飯」が大盛りで置かれていた。
茉莉ちゃんは小さいおにぎりと柔らかそうな茹で野菜、小さく切ってもらったバナナが乗ったプレートの前ではしゃいでいた。
「まーちゃん、はい、あーん。」
「あー……んー!」
「美味しいねー。智裕くんはどう?お口に合うかな?」
「美味いっす!うちのオフクロの何倍も美味いっす!」
空腹も手伝って智裕はあっという間に大盛り炒飯を平らげて満腹になった。拓海は少々驚いたが母のように微笑んで喜んだ。
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