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オオタケくんも災難③

「お、おま……良かったじゃん…こ、告白された、し、いひひひひひっ!」 「うっせーよ!嬉しくねーよ!見たかあれ!むさ苦しい男だったろ!」 「いやー…野球部なら松田よりはスタメン顔だろあれは。」 「宮西、お前俺のことずっと控えだと思ってたのかよ…。」 「どう見てもベンチウォーマー顔。」 「トモが地味顔とか今はどーでもいいだろーが!」  そんな会話の中、宮西はふと疑問を持った。 「そういやあいつ野球部って言ってたけど、復活したのか?」 「あー、4月から新入生受け入れて活動再開したらしいぞ。トモの諸々で2、3年の数は激減したらしいけど、去年県大会準優勝だし1年は多いみてぇだし。」 「さすが野次馬大竹。でもあの赤松って奴、有名なはずの松田に見向きもしなかったな。どんだけ影薄いんだよ。」 「ねぇ、俺への罵倒まだ続くの⁉︎」 「くっそトモいじってねーとやってらんねーよ!」 「八つ当たりすんなよチビ!」  スニーカーを履いて校舎を出ても2人の罵り合いは続いた。

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