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オオタケくん争奪戦②
「すいません。こちらに松田智裕 先輩いらっしゃいますか?」
入り口に背の高い1年生の男子生徒。2年の教室ではかなり目立つ存在だった。
しかも今は帰宅部の智裕に後輩との交流など皆無のはずだった。
「あ、この前の……えっと………あ、あ、あまたつ?」
「赤松 です。」
「あぁ、赤松くんね。え、でもさ、君って確か大竹に用が……。」
「今日は松田先輩から大竹先輩を奪いに来ました!」
「は?」
何周も回った予想外で智裕は目が点になる。
「俺と勝負して、俺が勝ったら大竹先輩は俺が貰います!」
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