135 / 1000
オオタケくん争奪戦⑦
職員室から保健室に移動していた拓海 は、窓の外から聞こえる異様な騒ぎに気がついた。
(まだ部活動の時間じゃないよね…?下校前に何かやってるのかな?)
不思議に思ったが、拓海はそのまま保健室に向かって仕事を片そうとした。しかし、道中でそれは阻まれた。
「せーんせ!」
「……水上、くん?どうしたの?」
「今さ、グラウンドで面白いことやってるみたいなんだよね、まっつんが!」
「え?」
「俺のクラスの赤松って奴が、2年の大竹って人を好きになったんだけど、その先輩がまっつんと噂になってて勝負するって。」
「大竹くんと…って、えぇ⁉︎」
「一緒に観に行こうぜ!」
「へ?ちょっと!水上くん⁉︎」
水上に手を引かれて拓海は騒ぎになっている現場へと強引に連れていかれた。
ともだちにシェアしよう!