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昔のことを話そう【オオタケくん】①

 俺は小学生になってすぐに今の家に引っ越した。  小学生になるから、と、俺は自分の部屋ももらえた。昔のアパートじゃありえないことだった。  保育園が一緒だったトモが目の前の団地に住んでいたから、近所の友達作りは簡単だった。  トモの幼馴染のリョースケ、同じクラスで近所に住むヨーコちゃんとユリちゃん、トモと同じクラスだったカッちゃん。  学校から帰ってきたらいつもみんなで遊んでた。  2年生の時くらいに、カラーバットと柔らかい野球ボールで遊んでいた。ピッチャーとキャッチャーとバッターだけしかいない、バッティングセンター様式。 「ピッチャー大竹!振りかぶってぇぇぇ…投げる!」 「だりゃあぁぁぁぁ!」  ぶっちゃけこの頃はリョースケ、トモよりも俺は投げるのが上手かった。  リョースケは大暴投で打てねー球しか投げねーし、トモはヘロヘロすぎて届いてねーし。 「大竹、お前センスあるんじゃね?」  専らキャッチャーやってたカッちゃんがそう褒めてくれた。  ヨーコさんもこの時は「ゆーやくんかっこいい!」と俺を賞賛してくれた。

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