3年生になって、両親に頼んで俺はトモとカッちゃんと一緒に川沿いのグラウンドで練習しているリトルリーグのチームに入った。 　俺はもちろんピッチャーで、カッちゃんはキャッチャー、トモは内野の練習をした。 　カッちゃんと俺は難なくキャッチボールをするけど、トモは中々届かないわコントロールが悪いわで、多々問題があった。 　自信を無くし始めたトモはチームを辞めようとしていたが、ある日監督がこう言った。 「松田、お前左で投げてみろ。」 　監督はダッシュしている姿勢なんかでトモが本当は左利きなのではないかと思っていたらしい。 　トモは言う通りに左で投げたら、とんでもないことになった。