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昔のことを話そう【オオタケくん】⑧
「悪ぃ…赤松……重いよな……。」
「裕也先輩。」
直倫は裕也の左手を両手で握り、その手の甲にキスをする。
あまりの行動に驚き、裕也は瞬時に涙が出て止まった。
「赤松っ⁉︎何して……っ!」
「大声出したらダメですよ。安静にして下さい。」
「お前が出させたんだろぉ…が……。」
裕也は目眩が起こってすぐに病人のように倒れた。
「ちょっと……もういいから、どっか行けよ。」
「俺は裕也先輩に付き添ってます。」
「マジでいいから。じゃねーと口聞かねー。」
裕也が本気のトーンでそう言うので、直倫は裕也の額にキスをして保健室を出て行く。
取り残された裕也はキスされた箇所を手のひらで押さえて顔を真っ赤にするが、なんとか落ち着きを取り戻す。
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