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マツダくんの本音②

 その頃、保健室で薬品や備品の補充をしていた拓海のもとに、1人の女子生徒がやって来た。 「……高梨さん?」 「ツワブキちゃん……あの………。」  高梨は言いづらそうにしていたが、下腹部を押さえる仕草を見て拓海はすぐに把握した。 「今お薬出すから、そこに座っててね。辛かったらベッド空いてるから横になる?」 「ううん……大丈夫…。」  言われた通りに高梨は丸椅子に座った。  拓海はすぐに高梨に必要な薬を出し、小さいペットボトルのミネラルウォーターを開封して高梨に渡す。 「これ、1錠だけ飲んでね。はい。」 「ありがとう。」  渡された薬を服用して、高梨はまた下腹部をさすった。拓海はすぐ隣について高梨の腰の辺りをさする。 「いつもは痛くないんだけど…なんか今日は酷くて…。」 「天気や気温の急激な変化もストレスだったりするから仕方ないよ。ゆっくりしていっていいからね?」 「うん…。」  そしてまた保健室に静寂が訪れると、外から聞こえてくる部活動をしている生徒達の声が目立って仕方がなかった。  その声の主は恐らく野球部だ。

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