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オオタケくんの変化⑨

「本当にまっつん、まっつんうるせーし。」 「あんたは赤松のだよな。」 「そんなわけねーだろ!」  水上がバカにしたように小指を立てて見せると、裕也は激しく否定した。 「俺は赤松に渡すモンがあるだけだ!とっとと帰りてーんだよ!」 「赤松ならココにはいねーよ。昼休みになった途端にどっか行ったし。」 「あっそう。教えてくれてどうも。」  嫌味ったらしい笑顔を水上に向けて裕也はその場を離れようとした。 「なぁ、チビ猿先輩、ひとつ()きたいんだけど。」 「あ?」 「まっつん、彼女でも出来たの?また元気になったみたいだし。」 (そういや高梨と増田が言ってたな。水上(レン)……あいつがツワブキちゃんとトモのことを……。) 「と仲直りしたっぽいよ。俺たちも見てらんねーくらい超ラブラブだからウゼーの。」  そう捨て台詞を吐いて走って去った。
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