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試合終了①
試合終了、神奈川県代表は第四高校野球部に決定した。
ホームベースのところに両校整列して一礼すると、互いに健闘を讃え合った。智裕の目の前には泣きじゃくるゴリラがいた。
「えっと……ありがとうございました。」
「ううう…凄かったぞ!よくやった!悔しいが甲子園で頑張ってくれ!」
「は、はい!ゴリさん!」
清田は正捕手の島田と対面していた。
「君には完敗したよ。本当…性格悪いって言われない?」
「気にしないようにしてます。」
ドス黒いオーラを放つ2人に両隣の選手は怯えてしまった。
そして先頭では、主将同士が固く握手をした。
「僕たちはこれから第四高校を全力で応援しますよ。完敗でした。」
「お兄さんの投球は素晴らしかったです。打つのに必死でした。」
「そう言ってもらえると光栄です。弟をよろしくお願いします。」
異様にキラキラしている先頭はきっとイケメンのせいだろう。
第四高校は校歌斉唱、そしてライトスタンドに向かって感謝の弁を述べて挨拶をした。聖斎学園も同様にレフトスタンドに向かって頭を下げた。
そして滞りなく、表彰式が終わると、聖斎も四高も取材陣が殺到していた。
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